ラジカルがチョーキングを発生させる

子どものころなどに壁にぶつかって白い塗料が服についてしまったり、壁を触ったら白い粉がついてしまったといった経験をした方は少なくないのではないかと思います。黒板にチョークで文字や絵を描いた後に手に粉がついてしまった経験は多くの人が経験していることだと思いますが、あのチョークの粉のような物質です。壁に触るとすぐに手についてしまう粉がラジカルの正体です。

ラジカルは塗膜の日焼けです
ラジカルは塗膜の日焼けです

チタニアがラジカルを引き起こす原因であるならば使わなければ良いと考えてしまいそうですが、これを使用しないと白い色で調色するのに必要であり、かつ下地の色を覆い隠すのにも必須であり、代わる材料もないので使わないのが難しい状況です。そのような理由からこの物質を使用しつつもラジカルを発生させないための研究が進められ商品として成立したという歴史があるようです。

ラジカルの発生を抑制するための物質が光安定剤であるHALS(ハルス)です。組み合わせて使うのでさらに別の名称をハルスハイブリットやハイブリット塗料などとも言われることもあるようです。最近開発されたもので比較的画期的な技術なので名称が定まらず、多くの別名で呼ばれやすいというという理由もあるのかも知れません。三大塗料めメーカーと言われているところからは2016年に全て製品化された歴史があります。